第11回タイ王国親善訪問

 平成29年度の総会決議に基づき、日タイ修好130周年記念事業として、タイ北部ランプーン県のポメロップ幼少中校への食堂建設・寄贈、電力インフラが未達である同県ホワイホーム村の通学路への太陽電池式街灯の設置、ランパーン県の山岳民族職業訓練センターへの図書寄贈という3つの事業を実施しました。
 食堂の完成に合わせて、平成30年2月9日から14日にかけて会員有志と事務局合計16名で第11回親善訪問を行い、ポメロップ幼少中校食堂引渡式への参加や、街灯設置場所及び図書寄贈場所への訪問、及び継続事業である次期人材育成支援候補者との面談を行いました。
 また、事務局にて今後の活動の現地窓口となる可能性のある学校や政府関係機関及び在タイ日本企業の駐在所等を訪問し、当協会の活動報告や意見交換、情報収集を行ってきました。
 
完成したポメロップ幼少中校食堂前での記念撮影

サオワパー校長と記念品の交換をする原会長

食堂内部の様子

挨拶する青木領事

 引渡式には、ポメロップ幼少中校のサオワパー校長をはじめ、来賓として在チェンマイ日本国総領事館の青木領事やランプーン県副教育局長のほか、村長や建設に携わった方々にもご出席いただきました。
 今回の支援に対して、校長からは「心から感謝している。大切に使用していきたい」との謝辞がありました。また、ご出席いただいた青木領事からは「食堂を利用し、学校行事も行うことができるので、大変ありがたい」とのご祝辞がありました。さらに、副教育局長や村長からも支援に対するお礼の言葉がありました。

 引渡式終了後、太陽電池式街灯を設置したホワイホーム村へ向かいました。村では、村長と村の執行部、近隣の村長と村人達が出迎えてくれました。村の代表から支援のお礼と、村のインフラの現状について説明がありました。
 山岳民族職業訓練センターでは、施設の管理をしている王室直属の職員であるリカラート先生と面会しました。先生からは、図書寄贈に対するお礼と、仏教や農業に関する本のため、生徒に有効に活用されているとの言葉がありました。

太陽電池式街灯の前で記念撮影

職業訓練センター図書館外観

寄贈図書の本棚に130周年記念ロゴ、寄贈者記載

 政府関係機関及び在タイ日本企業の駐在所での意見交換では、バンコク等の都市部と地方との格差についての意見がありました。実際に訪問し、バンコクの高層ビルと電力インフラのない村のように、都市部が豊かである一方、地方に資金がまわっていない印象を受けました。また、地方自治体の支援の及ばない部分のインフラ整備の必要性のほか、地方に貢献できる人材を育てることの重要性に対する意見もありました。
 今後とも支援のニーズ調査を実施しながら、当協会として何が効果的に支援できるか検討し、実行していきたいと思います。

在チェンマイ日本国総領事館
総領事 川田一コ様(左)

在タイ日本大使館
次席公使 福島秀夫様(左から2人目)